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【医師監修】ICL(眼内コンタクトレンズ)難民って何??

レーシック難民との違いや難民にならない為の対策について

ICL難民とレーシック難民は、視力矯正手術であるICL(眼内コンタクトレンズ、Implantable Contact Lens)およびレーシック(Laser-Assisted In Situ Keratomileusis)を受けた後に、期待した視力矯正効果が得られなかったり、合併症や不快感が続く患者を指す日本のインターネットスラングを指しています。両者の主な違いは、手術の手法とそれに伴うリスクや合併症の特性に起因します。以下にその違いを簡潔にまとめます。

1. 手術方法の違い

  • ICL(眼内コンタクトレンズ):角膜を削らず、眼内に特殊なレンズを挿入して近視や乱視を矯正する手術です。レンズは取り外し可能で、元に戻せるのが特徴です。強度近視(-6D以上)や角膜が薄い方に適応されることが多いです。
  • レーシック:角膜をエキシマレーザーで削り、屈折を調整する手術。角膜の厚さに依存し、強度近視(-10D以上)には不適応とされています。不可逆的な手術であり、角膜を削った後は元に戻す事はできません。

2. 合併症の違い

  • ICL難民:主な問題は、術後の見え方の不具合でレーシック同様過矯正・低矯正などが主な問題です。ICLのレンズ度数は-0.5D刻みで作成されておりレーシックと異なり細かい矯正ができません。したがって軽度近視や軽度乱視、-3.0D~-6.0Dまでの中等度近視に関しては度数比率が強度近視と比較して大きくなり稀ではありますが矯正誤差を生じることが原因です。その他白内障の進行(特に旧型ICLで1~2%のリスク)、眼圧上昇、夜間のハロー・グレア(光の散乱)、レンズの位置ずれ、感染症などがあります。Hole ICL(中央に穴のある改良型レンズ)の導入により、白内障リスクは低下しましたが、完全にゼロになることはありません。
  • レーシック難民:角膜を削るため、ドライアイ、ハロー・グレア、コントラスト感度の低下による夜間視力低下、角膜拡張症(術後角膜が変形する)、過矯正・低矯正などが主な問題。過矯正・低矯正の原因として稀ではありますが、角膜の水分含有量に個人差を認めることが原因です(水分含有量が少ないと予定よりも多く角膜が削られ過矯正の原因に。反対に水分含有量が多いとエキシマレーザーの照射効率が低下し低矯正の原因となり得ます)。強度近視に比較的生じる可能性があり再手術が必要となる可能性もあります。角膜の厚みが不足すると再手術が難しくなります。

3. 「難民」となる原因の違い

  • ICL難民:術後視力の不具合(レンズ度数の不適合)、ハロー・グレアによる不快感、合併症への対処不足が主な原因です。レンズ交換や摘出が可能ですが、追加手術の費用やリスクが問題となります(保障内容はクリニックによって異なります)。
  • レーシック難民:角膜の不可逆的変化による視力低下や、ドライアイなどの慢性的な症状が主です。角膜の厚みが不足すると矯正が難しく、コンタクトレンズやメガネへの依存が続く場合があります。

4. 社会的背景

両者ともに、術前の不十分な説明や過度な期待、医療機関の技術差、フォローアップ不足が「難民」化の背景にあると考えられています。日本では、視力矯正手術の普及に伴い、インターネット上で「ICL難民」「レーシック難民」という言葉が広まり、失敗体験が共有される傾向があります。

5.難民の発生率

ICL(眼内コンタクトレンズ)やレーシックは、非常に安全性の高い屈折矯正手術ではありますが、上記のように術後症状に悩まされる方も少なからず存在します。発生率としてはどちらの手術でも非常に稀であり後述する内容を参考にしていただくことによって、より一層難民化を回避できる可能性があるため参考にしていただければ幸いです。

日本眼科学会のエビデンスに基づく「難民」にならないための対策

日本眼科学会の屈折矯正手術ガイドライン(2019年改訂版)を中心に、ICLおよびレーシック手術におけるリスクを最小限に抑え、「難民」化を防ぐためのポイントを以下に詳細にまとめます。ガイドラインは、科学的根拠(エビデンス)に基づき、患者の安全と手術の適正な実施を目的としており、以下の内容はこれに準拠しています。

1. 適応基準の厳格な遵守

日本眼科学会は、ICL(眼内コンタクトレンズ)およびレーシックの適応について以下のように定めています。

年齢:

ICL(眼内コンタクトレンズ)は21歳以上が原則(レーシックは18歳以上)。近視の進行が安定していることが必要。20歳前半では近視が進む可能性があります。

屈折値:

  • ICL(眼内コンタクトレンズ):2019年改訂で、-3D以上の近視が適応(以前は-6D以上)。中等度近視(-3D~-6D)は慎重に適応を判断します。
  • レーシック:近視・遠視・乱視が安定していることが条件です。-6D以内での矯正が推奨されており、強度近視(-10D以上)は適応外です。

角膜の状態:

  • ICL(眼内コンタクトレンズ):円錐角膜は従来禁忌でしたが、2019年改訂で非進行性の軽度円錐角膜や疑い例は慎重に適応を判断します。ただし、専門施設での詳細な検査が必要です。
  • レーシック:角膜の厚みが十分であることが条件です。角膜疾患(円錐角膜など)は禁忌です。

眼の健康:

白内障、緑内障、網膜疾患など他の眼疾患がないかを確認し慎重に適応を判断します。ICL(眼内コンタクトレンズ)では適切な前房深度が必須です。

対策:

  • 手術前に屈折度数、角膜厚、前房深度、眼圧、網膜などの状態を詳細に検査しましょう。
  • 近視が進行中の若年層は、近視化するリスクを念頭に判断しましょう。
  • 円錐角膜の疑いがある場合は、角膜トポグラフィー(角膜形状解析)や専門医の診断を受けましょう。
  • 角膜形状解析検査機器は多種存在するためより多くの角膜形状解析検査機器があるクリニックを選択することをお勧めします。

2. 術前の十分なカウンセリング

ガイドラインでは、患者への十分な情報提供と同意が必須とされています。

リスクの説明:

  • ICL(眼内コンタクトレンズ):白内障、眼圧上昇、感染症、ハロー・グレア、レンズの位置ずれの可能性(乱視レンズの場合)、乱視なしのレンズであれば位置ずれは視力に影響を与えません。矯正誤差などのリスクがあります。
  • レーシック:ドライアイ(術後数ヶ月~永続的)、ハロー・グレア、夜間視力低下(コントラスト感度低下)、矯正誤差、角膜拡張症などのリスクがあります。

期待値の調整:

ICL(眼内コンタクトレンズ)は近視の進行予防はできないため、術後に視力が低下する可能性があることを理解し、レーシックも矯正誤差による過矯正や低矯正で完全な視力回復が得られない場合があり、再手術が必要となる可能性があります。

生活習慣の考慮:

夜間運転や精密作業が多い患者は、ハロー・グレアの影響を特に考慮する必要があります。

術後の視力目標:

ICL(眼内コンタクトレンズ)・レーシック手術を検討されている方の多くの方は、裸眼での生活を希望されていることがほとんどですが、全ての方が1.0以上の視力が適切とは限りません(特に老眼年齢世代の方や近見作業が多い方などは注意が必要です)。術前に使用している眼鏡やコンタクトレンズを弱く矯正している方は眼精疲労の原因となる可能性があるため、弱め矯正も検討することも選択肢として挙げられます。クリニックによっては術前にシミュレーションを行っているクリニックもあるため術後の見え方についてよく視力検査時や診察時に相談してみましょう。

対策:

  • 症例数の多いクリニックを選択しましょう。
  • インストラクターなど上級医師の在籍を確認しましょう。
  • 手術のメリット・デメリット、合併症についての詳細、術後ケアについて手術同意書などを参考に詳細に確認し書面で確認しましょう。
  • 過度な宣伝(「完璧な視力」「メガネ不要」)に惑わされないようにしましょう。
  • より確実かつ精度を上げるために検査機器を多数有するクリニックを選択しましょう。
  • 術前のカウンセリングを納得がいくまでしっかり質問しましょう。

3. 執刀医の資格と経験

日本眼科学会は、屈折矯正手術の執刀医に以下の条件を求めています。

  • 日本眼科学会認定眼科専門医であること。5~6年以上の臨床研修と専門医試験の合格が必要です。
  • ICL(眼内コンタクトレンズ):スタージャパン社認定のICL認定医資格が必要です。
  • レーシック:エキシマレーザーの講習会受講と、角膜生理・疾患、眼光学の専門知識が必要です。

対策:

  • 執刀医の資格(眼科専門医、ICL認定医など)を確認しましょう。
  • 手術実績(症例数、合併症発生率)を質問し、信頼できる施設を選びましょう。

4. 術後のフォローアップ体制

ガイドラインでは、術後の定期検査を強調しています。ICL(眼内コンタクトレンズ)はレンズの状態や角膜内皮細胞の測定、眼圧、レーシックは角膜の安定性やドライアイの管理が重要です。

  • ICL(眼内コンタクトレンズ):術後翌日、1週間、1ヶ月、6ヶ月、1年後(1年後以降も1回/年程度の定期検診は角膜内皮細胞の減少リスク管理に重要とされています)の検査を推奨しています。医師からの指示に従い処方された内服薬・点眼薬を使用しましょう。
  • レーシック:術後翌日、1週間、3ヶ月の検査を推奨しています。医師からの指示に従い処方された点眼薬を使用しましょう。

対策:

  • 術後の定期検査を確実に受け、異常があれば早期に相談しましょう。
  • 遠方の医療機関を選ぶ場合、近隣の眼科との連携を確認しましょう。
  • ハロー・グレアや視力が思わしくない等症状が続く場合、多くの場合は順応していくことがほとんどではありますが気になる場合は速やかに専門医を受診しましょう。

5. 合併症への対処法

ICL(眼内コンタクトレンズ):

  • 白内障:Hole ICLでリスク低下(2007年以降導入)。発症時はレンズ摘出や白内障手術を検討します。白内障手術が可能なクリニックの選択が推奨されます。
  • 眼圧上昇:点眼薬やレンズのサイズ交換、レーザー虹彩切開術などで対処します。

  • 内皮細胞減少リスク:眼をぶつけたり強くこすらないように注意しましょう。
  • 合併症軽減のためにも定期検診は重要です。
  • 矯正誤差による過矯正・低矯正:度数交換により補正することが可能なことが多いです。

レーシック:

  • ドライアイ:人工涙液や涙点プラグで対処も可能ですが、重症例では専門治療が必要です。
  • 矯正誤差による過矯正・低矯正:再手術により補正することが可能なことが多いです。
  • 角膜拡張症:角膜強化治療(クロスリンキング)や角膜リング、ハードコンタクトレンズで対応可能な場合があります。

対策:

  • 合併症の兆候(視力低下、目の痛み、強い光の散乱)がある場合は速やかに専門医を受診しましょう。
  • 術前に合併症への対処法(追加手術の可能性、費用)を確認しましょう。

6. 患者自身のリサーチと選択

「難民」化の背景には、情報不足や医療機関の選択ミスが関与しています。日本眼科学会は、患者が主体的に情報を収集し、信頼できる施設を選ぶことを推奨しています。

  • 信頼できる情報源:日本眼科学会、日本白内障屈折矯正手術学会(JSCRS)、ICL研究会の公式サイトを参照しましょう。
  • 施設の選択:ISO認証取得施設や、症例数の多い専門クリニックを選びましょう。
  • 患者の声:インターネット上の体験談は参考程度に留め、科学的根拠を優先しましょう。

対策:

  • 日本眼科学会のガイドラインや学会発表を確認しましょう(例:JSCRSのICL情報等)。
  • 専門的なクリニックに相談しましょう。

まとめ

ICL難民とレーシック難民の違いは、手術の仕組み(ICLの場合:レンズ挿入 、レーシックの場合:角膜を削る)、適応患者年齢層、合併症の種類に起因します。ICL(眼内コンタクトレンズ)は取り外し可能で強度近視に適し、レーシックは不可逆的で角膜を削り視力を矯正します(ICLよりもより細かい矯正が可能な点はメリット)。日本眼科学会のガイドラインに基づき、以下の点に気をつけ、術後に不具合が生じる事がないよう医師やクリニックの選択は慎重に検討しましょう。

  • 適応基準の厳格な確認(屈折値、眼の健康状態など)。
  • 十分な術前カウンセリング。
  • 資格と経験豊富な執刀医の選択。
  • 術後の定期検査と合併症への迅速な対応。
  • 患者自身の情報収集と信頼できる施設の選択。

これらを実践することで、リスクを最小限に抑え、満足度の高い視力矯正手術が期待できます。ガイドラインの情報を参考に、慎重な判断を心がけてください。

品川近視クリニックは、ICL(眼内コンタクトレンズ)治療を開始してから14年、全国5院(東京/梅田/名古屋/福岡/札幌)に展開している、視力回復治療専門のクリニックです。 患者様お一人お一人に最も適した治療を、適正価格で患者様にご提供できるよう日々努力をしています。ICL(眼内コンタクトレンズ)に限らずレーシックや老眼治療、白内障治療(多焦点眼内レンズ挿入術)などの視力回復治療をお考えの方は、品川近視クリニックにお気軽にお問い合わせください。

更新日:2025年11月13日

監修者 東京院 院長 湯川 聡
(日本眼科学会専門医)

院長 湯川 聡
経歴
1999年 帝京大学医学部卒
2001年 東京女子医大病院 眼科
2003年 埼玉済生会栗橋病院 出向
2005年 埼玉済生会川口病院 出向
2007年 品川近視クリニック

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